フランス産のライニングカーフ「ツェルマット」とApple Watch

革の紹介④ フランスカーフレザー ツェルマット

あなたの手首に巻き付けるアップルウォッチのバンド。

その裏面にはどのような素材が使われているか、気になりませんか?

様々なショップがアップルウォッチバンドの裏革には様々な素材を選択しています。

CxC Leatherはアップルウォッチバンドの裏革に、フランス産のカーフレザー・ツェルマット(Zermatt)を採用しています。


ツェルマットというフランス産のカーフレザーの秘められた魅力と、それを裏革に採用することの意義。

この記事では、その理由や背景を深堀りしていきます。

フランス産ツェルマットカーフレザーの起源

ツェルマットは、300年以上の歴史を持つフランス最古のタンナー、DEGERMANN(デギャーマン)社によって作られる最高級のライニングカーフです。

アルプス山脈のふもと、雄大な自然と豊富で清涼な水をもつフランスのアルザス地方で生まれたタンナーです。

北はルクセンブルク、東はドイツ、南はスイスと国境を接するこの地域は歴史的背景からも独自の文化を育んできました。

頑なな気質を持つ地域ならではの伝統技法と職人魂が受け継がれ、比類なき美しい革を生み出しています。

フランスのタンナー業界の統廃合の中で、DEGERMANN社はHAAS(ハース)社に買収されました。しかし、革を鞣す工場と品質は変わらず、現在もHAAS社の名のもとで製造が続けられています。

HAAS社のホームページによると、持続可能な生産方法と環境問題への取り組みに注力しているとのことです。

2023年には、皮革業界の環境管理と持続可能性の基準を満たし、LWGからシルバー認証を取得。

SMETA 4-pillarの基準に従った自主監査を実施し、社会的、環境的、倫理的、健康・安全の各面での責任を果たしています。また、皮革の供給チェーンの透明性を高め、品質向上と原産地の保証を実現しています。さらに、環境への影響を減らすため、新しいプロセスの開発、水の使用量削減、化学製品に代わるバイオベースの代替品の使用にも取り組んでいます。

ツェルマットは、伝統と革新が融合した、持続可能な未来への取り組みを象徴する製品といえるでしょう。

ツェルマットの特性と質感

アルプスの清涼な水と豊かな自然が育む、ツェルマットの革の最大の特徴は、その耐水性と耐アレルギー性。

カーフ特有の緻密で繊細な質感は肌触りが非常に良く、人の肌に直接触れるライニングとして、最上質のものと評価されています。

特に、腕時計のバンドとしてのその特性は高く評価されており、世界中の高級ブランドにおいて、本革製バンドのライニングとして採用されています。

CxC Leatherとカーフレザー・ツェルマット

CxC Leatherがツェルマットカーフレザーを選ぶ理由

本革のApple Watchバンドの裏側

CxC Leatherは、品質を追求するブランドとして、そのクオリティとコンフォートを追求しています。

そのため、アップルウォッチバンドの裏革にツェルマットを選びました。

肌に直接触れる裏革には、高品質な素材が求められます。

CxC Leatherは、製品の耐久性とユーザーの快適性を最優先に考え、この上質なツェルマットを採用しました。

ツェルマットは汗や摩擦にも強く、裏革としての快適性は、長時間の使用でも肌にやさしい点にあります。

また、ツェルマットの滑らかな質感は、摩擦を減少させ、皮膚の刺激を抑える効果があります。

ツェルマットカーフレザーの持つ魅力

長持ちする理由とメンテナンス方法

コロニルのブラシとクロス

ツェルマットの耐久性は、その製法と素材に由来します。

メンテナンスは、定期的な拭き取りと、ブラッシングをすることで、長持ちさせることができます。

耐水性に優れている革ですが、汗で蒸れた状態での長時間の使用は革を痛める原因となります。

時に夏場は、定期的にベルトを付け替えるなど、革を休ませる工夫をしましょう。

肌触りやデザイン面での優れた点

肌に触れるときのなめらかさや、エレガントな質感がツェルマットの特徴です。

CxC Leatherが取り扱う、フランス産の山羊革「シュリー」、ドイツ産の型押しカーフ「ワープロラックス」、タンニン鞣しのイタリアンレザー「ブッテーロ」の3種34色、どれと合わせてもデザインを損ねることはありません。

そのカラーとも相性の良いナチュラルカラー、そして多くのトップブランドのレザーバンドのライニングに用いられている実績が安心感をもたらします。

環境やエシカル面での考慮点

ツェルマットの魅力は、その持続可能な生産方法や環境問題を考慮した取り組みにもあります。

現在、ツェルマットを生産しているHAAS社は、食肉文化の副産物である牛革のみを使用するタンナーとして知られています。

さらに、HAAS社はレザーの生産工程における使用薬剤の安全性や水処理などの環境対策を厳格に実施しており、レザー業界の環境保護団体であるLWG(Leather Working Group)の認証も取得しているのもツェルマットを採用した決め手です。

まとめと展望

革の選び方は、それぞれのライフスタイルや価値観に合わせて行うべきです。

ツェルマットカーフレザーは、その品質と歴史で選ばれ続ける革です。

CxC Leatherとしては、最高の製品を提供し続けるために、お客様の声を大切にしています。

皮革製品を選ぶ際は、その背景や品質を知ることで、より良い選択ができるでしょう。

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